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FlightLog/2009-9-26

  Flight Log 2009年 09月 26日 - 理論と感覚


途中にシルバーウィークを挟んで20日ぶりの出撃。
その間シュミレータをする時間も少なく、勘が鈍っているんじゃないかとかなり心配しながらの出撃です。

搭乗割りに名前を書いたのは4番目だったのですが、ナビ訓練の先輩は計画書を書かなくてはならない為いきなり私が先に乗る事になりました!

前回までの復習とか風の向きとかのチェックもまだ済んでいないような訓練生としてあるまじき状態でしたが「ええい、ままよ!」と飛び上がりました。

RWY07で北北東の風だったためあっという間に尾輪が浮き、またも離陸滑走の機首下げタイミングを逃した感が…。

そーなんです。
実は今まで離陸と着陸の時に速度計を見れたことが無いんです。
離陸の時は真っ直ぐ走るのに精一杯だし、着陸の時はパス角と軸線を保つのに必死で、速度計なんか見ている余裕がまだ無い!

今日のmyテーマは「目線で外と計器を順番に巡回する」だったのですが、いきなり敗北…orz
でも不思議な事に地面から脚が浮くとまず速度計が気になるんですよね…。
「本当は水平線の高さだろ!」って自己ツッコミするんですが。

トラフィックを離れて印旛沼上空へ。
ほぼ真後ろの追い風。
700ftの成田PCAと市街地上空を避けて南へ向かいます。

KBY教官の指示で左360°・右360°の連続。
最初はやっぱり高度がフラつく。
これはイカンと、90°+90°+90°+90°の目標設定と、合わせて高度上下の確認、それ以外のときは風切り音で速度の維持とキャノピーに対しての水平線の高さの調節。
2回目は何とかそれほどブレずに回れました。

130km/hで旋回をする時に、頭が上がるか下がるかすると速度が変わるので風切り音が変わります。
その時は当然水平線の高さが変わっているのでそれを上げ下げしつつ130km/hの音になるようにあわせます。
音が合ったと思ったところで速度計を見ると針が130km/hに追いつきます。
(そうそう、速度計はこれぐらい「遅い」のです。「合っているかを確認する為に使う」のです。)

人によって高さは変わるのですが、私の場合、

  • 130km/hの水平飛行時 …… キャノピー上の方位磁石の下辺から、方位磁石の高さ分下がったあたりに水平線がある
  • 90lm/hのスローフライト水平飛行 …… スピナーの先1/3ぐらいの所に水平線がある

ような目安です。

旋回の後はスローフライトへ。
エンジンを絞って90km/hになるまでエレベータで釣って、90km/hになった所で2000回転ぐらいに戻します。
この時の上昇降下の具合はほぼ純粋にエンジンの回転数で決まるので昇降計を見ます。
今日は気づくのが遅れて上昇してしまいました。

スローフライトのまま左右90°旋回をして、通常速度に回復。
続いてクリーンストールを2回。
トラフィックに戻ってタッチアンドゴーに行きます。

オーバーフィールドしてダウンウインドを越えたらRWY07の時は右へ45°旋回して高度を落とし、トラフィックパターンの高度900ftまでの半分を降りたら反転してダウンウインドに対して45°の角度で合流。

大利根の場合、RWY07のジョインで45°真っ正直に進むとお隣の龍ヶ崎飛行場の空域に入ってしまうのである程度行ったらさらにもう少し右に曲がって大体ダウンウインドに併走しながら逆送する形で高度を落とします。

今日はダウンウインドからの距離のとり方が少なく注意を受けました。
新利根川の北側の用水路の丁度上空ぐらいまで行ってからではないとダウンウインドとのセパレーションが少なくなってしまい良くないとの事。
あと、ダウンウインドから水平距離が十分に離れていれば先に高度が900ftになってもかまわないということ。
高度差があるよりは同高度のほうがお互いに確認がしやすい為。

1回目のTGLではファイナルターンの場所がイマイチつかめず少し行き過ぎてしまい、ファイナルターンが鋭角になってしまいました。
今日は向かい風が多少強いのでエンジン・アイドルとスポイラーアンロックは少し遅めに。

何だか横からクランクのようなファイナルで何とかRWYへ。
飛び上がった後で教官にファイナルターンの地上目標を教えてもらいました。

2回目は教えてもらったファイナルへの地上目標上空を通過して進入したけど、その前のベースレグが段々RWYに近づいてしまっていて真っ直ぐではない…。
あと、多少高起こし気味。

3回目はベースレグがRWYに近づかないように踏ん張り、高起こしも無く無事に接地。

最後の着陸では今までの注意点を気にしながら接地。
正直、最後の着陸が自分では一番うまくいったような感触だったのですが、後から地上で撮影した動画を見たら着地点が一番先に行ってましたね…orz うーん。

しかも、滑走路から出る時に回るのに勢いついてて3/4回転近く行ってしまうし。
(タテじゃなくて水平方向にね^^;)
尾輪式は勢いがあると反対のラダー蹴っても簡単には回るのが停まらないので、おとなしくブレーキ使うのが正解。

そんなわけで今日はお昼前に訓練終了。

昼過ぎにASOさんが来場。
自ら修理・整備中のモグラへの機種転換訓練でSF28を出す事に。
タンデム・ファルケ、通称「チャリンコ・ファルケ」のカバーを外す。
機外点検をひと段落する所で、

ASO「(吹流しを見て)今日の風を見て何を考えなくてはならないですか?」
自分「うーん……そんなに強くない正対風ですかね…?(風はその頃大体真東から吹いていた)」
ASO「それだけ?」
自分「?」

ASOさん曰く、
今日は正対風でやや強めなので、離陸時の尾輪上げのタイミングはいつもより早目、
ファイナルでのエンジン・アイドルは遅目、
正対風なのでファイナルの速度は速目で、(風速の半分を足すぐらいで)
スポイラーのアンロックを遅くして突っ込む感じで、
ファイナルターンで風に流されない為にバンクを浅くするのか深くするのか、
横風成分があるのでトラフィックのそれぞれのレグでどっちにクラブするべきなのか、
ファイナルでクラブからウイングローにする時のクロスコントロールをどうやるべきなのか、
これらを先にシュミレーションしてから訓練に入ったほうが実の濃い訓練ができる。

なるほど!

と、教示を受けているとタンデムファルケでASOさんを訓練する予定のKBY教官が来て、

「コラ!いつまでもしゃべっていないでとっととエンジンのランナップしなさい!」

うは、すいません!すっかり訓練談義に夢中になってしまいました!

ってことで、ファルケのランナップの後席に同乗させていただき、しかもスポットからクラブハウスの前までタキシングで送って頂いてしまいました。
まだ飛んでませんがG109Bとはまた違った「面白そうな」機体です。

クラブハウスでIS-28で大利根〜銚子〜成田空港コース(今日からこれを「タヌパパ・コース」と呼ぶ事になりました)から帰ってきた先輩と話していると、

自分「どうも知らず知らずのうちに操縦桿を引いてしまう癖があって…」
先輩「それ、腕が伸びちゃってるんじゃないの?クッション足りないとか?」

という話に。
私は身長も座高も高いので何も使っていませんが、大体の人は座席の下と背もたれにクッションを入れて調節をしています。
操縦桿を引いてしまう場合、背中に入れるクッションが足りなくて腕が伸びている姿勢になってしまう為に無意識に操縦桿を引いてしまうのではないか…と。

そんなわけで訓練の終わったG109Bを借りて、備え付けのいろんな厚さのクッションを背中に入れて試してみる事に。

確かに言われてみると、クッション無しでいるよりも背中に5cm程度のクッションを入れたほうが背筋を伸ばしても腕が伸びきらない事がわかりました。
(というか、クッション無しの状態だとスティックをめいっぱい押し込むのに背もたれから背中が離れていた事が判明。)

下にクッションを入れなければ目線の位置(アイ・ポイント)も変わらないことが確認できたので、次の訓練から背中にクッションを入れて試してみようと思います。

日没後、明かりの点くクラブハウスの中でKKY教官とソルジャー先輩と色々と話す事ができました。
お二方は飛ぶのがとても上手いので、色々と参考になる話を聞かせていただきましたm(_ _)m

「車とかもさ、教習所いる時にはあーだこーだ言われるし気にするけど、慣れてくればいずれなんとな〜く前のどこを注視するでもなくちゃんと運転できるでしょ?」
「飛行機や風に翻弄されてちゃダメだよ。操縦「して」いるんだからさ。」

なるほど。

今日は訓練後の地上でも色々ヒントになるような事を色々教わったので「おかわり」に行きたいのは山々なのですが…シルバーウィークに色々お金を使ってしまったので泣く泣く岐路に着きました。

あせるつもりはありませんが、何とか「自分の年齢」時間の前にソロに出てやる〜と思うのでありました。

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最終更新日時:最終更新時間:2009年09月28日 00時41分05秒
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