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2001年1月28日日曜日(EST) [出張8日目:Milford, Boston]


「気まぐれボストン散策(1)」

と、いうわけで(詳しくは1/26の後半を参照)今日はボストン市内へ行ってみる事にした。

「ボストン市街地は混雑している上、駐車場料金は日本並に高い」という話を聞いていたので、Park-and-Rideで行く事にした。
ボストンには「T」のマークで知られている地下鉄と通勤電車がある(Commuter Line)。
このホテルからの最寄だとちょっと南下したフランクリンにコミューターの駅があるらしい。が、正確な場所を知らない。^^;
まあ、何とかなるっしょ。

インターステート495号線ハイウェイを3Exit分南下。フランクリンの出口で降りる。
ガイドでは「出口を出て右」みたいなことが書いてあったが、看板は左に出ていた。「???」まあ看板を信じる事にした。
が、でっかいスーパーとショッピングモールがあるだけで、駅らしきものは見当たらない。
そのまま引き返すのはちょっと悔しいので、スーパーで買い物をしてみる。

アメリカのスーパーはデカイ!しかも、日本に比べて棚が高い。それだけに威圧感(?)がけた違いだ。
その中を日本の倍ぐらいの物が積めそうなカートにゴッソゴッソと物を積み込みながらみんな買い物をしていた。
私みたいにおやつだけを手提げ籠で買い物していく人間は私以外には見当たらなかった。ほんと。

スーパーでドリトスとミネラルウォーターと車のウィンドウォッシャ液を買う。それとクリームサンドのビスケット。
車のウィンドウォッシャ液はどうやら最初から全く入っていなかったらしい。おいおい……レンタカー屋さん……。
駐車場でボンネットを開けてウィンドウォッシャ液を入れていたら隣の車のお兄さんがさも物珍しそうな顔をして眺めていた。
そんなに珍しいか?

駐車場を出たところを先ほどのハイウェイの方向に戻る。後ろの車にクラクションを鳴らされる。どうやら私が前に入ったのが気に食わないらしい。さりげなくバックミラーでチェックしていると40過ぎくらいのおっさんが一人でなにやらブツブツ言っている。まだ根に持っているらしい。
しばらくおじさんは私と同じ道を進んでいたが、やがていくつか先の信号で右折していった。
バックミラーでチェックしてみるとしっかりこちらをにらみつけて中指を立てていらっしゃった。はははは。
これも銃の所持がわりと厳しいマサチューセッツだから安心して見ていられる。ニューヨークあたりだと危ないかもしれない。
中指じゃなくて弾が飛んでくるかも。気をつけねば。

さてさて、ハイウェイの反対側に出た後、しばらく行くと「T」の標識が見えてきた。どうやらこの近くに駅があるらしい。
かくしてやっと駅を見つけることができた。しかしそこはフランクリンではなく「Forge公園」という駅だった。
が、一応「INBOUNCE TO BOSTON」と標識が出ているので、ここからボストンに行けるのだろう。


(左:Forge駅駅舎……時刻表もない^^;   右:駅前駐車場の看板……土日は無料!)

休日なせいもあって、完全な無人駅だ。平日は喫茶店と切符売り場を兼ねた売店が中にあるらしいが、今日は中に入ることもできなかった。
駅の両側にはそれぞれ100台ずつぐらいの駐車場がある。平日は1ドル、土日休日はタダならしい。すばらしい。料金も自分で払う仕組みだ。右の写真の看板の左下にそれぞれの枠番号のコイン挿入口があるが、別になんら拘束する機能を持った仕組みはないようだ。
いいねえ、太っ腹だね。

駅には3人ぐらい先客がうろうろしていた。
彼らに「いつ電車がくるの?」と聞いても「I don't know」ばっかし。みんな知らないらしい。
ホームでタバコを吸いながら待つ。
って言っても、1本だけの線路の両側にホームがあるから、どっちで待てばいいのか良くわからない。
とりあえず日当たりのいいほうで待つ。

待つことしばし、彼方で踏み切りの警報音がする「カンカンカンカン……」やっと電車が来るらしい。
「通勤路線」なんていうから御殿場線みたいなチャチい(失礼!)電車がくるのかと思ったら2階建て客車のえらい立派な奴が来た。あまりの驚きに写真をとるのを忘れる。
車掌さんは陽気な黒人さんで、「ボストン行く?」と聞くと「Yes,Yes,Yes! Ride on boy!」って、これでも26なんだってば。

車内でさっきとは違う車掌さんが回ってきて切符を売ってくれる。
JRの昔の乗り越し清算みたいな長い切符にはさみで穴を開けてくれた。ちなみに往復で$8.50。ちょっと高いか?と思ったが、その理由は後で納得する。

もちろん車内はガラガラ。後でわかったのだが、Foge駅は路線の終点だったらしい。
お出かけするらしい家族連れと、日本でもいそうなヤンキー若者数名。乗りなれてそうなおじさんが数人。
電車が止まってかれこれ10分ぐらいになるが、一向に発車する気配がない。
ここが日本の電車との大きな違いだね。

やっと走り出す。
最初行こうと思っていたフランクリン駅は隣だった。隣といっても軽く2マイルはあると思う。
路線図を持っていなかったのでその時点で全然何にも知らない。
覚えているのは終点が「South Boston」だという事ぐらいだ。
さらに言ってしまえば、Boston市街の中で南ボストンがどんなところか、何があるのか知らない。
本当にいいかげんである。

最初は北海道のローカル線みたいだった風景がだんだん都会っぽくなってきて、半地下みたいな格好になってくる。周りにはだんだん他の「T」路線やその他の路線が集まってきた。大きな駅が近づいてきた感じがしてくる。
やがて車内放送で「South Boston」のアナウンスが聞こえた。
しかしまあ、日本もボストンも車内放送が独特な発音で一般人には識別不能なのはおんなじならしい。

ボストン駅に到着する。約1時間の旅。
さっきは地面と同じ高さだったホームが、今度は床と同じ高さまでになっている。う~ん、都会だ。
どこかの駅に似ているような感じのホームだった。南ボストン駅の駅舎のほうにはもう線路がないので、完全に行き止まりになった線路が10本ぐらい並んでいたと思う。
駅舎はかなり立派で、ホールは東京駅の丸の内出口を連想させた。
ただ、「改札」というものがなく、ホームへはただガラス戸1枚で仕切られているだけだ。
ホームには丸テーブルと椅子がたくさん置いてあり、それぞれ思い思いの列車待ちをしていた。
発車予定表を見ると、お昼過ぎの時点で大体発車する電車が全路線合わせて1時間に3本ぐらい。

とりあえず、どこに行けばいいのか見当もつかないが、近くにローガン空港があるはずである。
ジェット機の爆音が駅の中でもする。
とりあえずそっちのほうにでも行ってみるか。

………続く





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