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毒入り-2001年6月9日

話題のネパールの女性


久々の書き込みになってしまった……。3ヶ月ぶり。

さて、テレビもない、新聞もない、都会の孤島生活を送っていると世間の情報源は「インターネットのニュースページ」だとか「電車の中刷り広告」とか「人の読んでるスポーツ新聞の覗き見」とかになってしまう。
で、女性ものの週刊誌だったと思うが、早速ネパールの皇太子の彼女の写真をのっけていやがった!!

お前等恥はないのか??
別に私は右翼思想者でも何でもないが、一国の元首のご子息の問題だぞ!日本でいえば天皇陛下の皇太子様だぞ!しかもネパールは王制なんだから国王の意味は日本と比べ物にならないほどなんだぞ!

なんかひどいなと思うのは別に「身分が違うから結婚を反対された皇太子とその恋人」ではなく、それを芸能人の愛人スクープと同列で扱ってしまう日本の出版社の常識のなさ、人間味のなさ、国際感覚の欠如。
絶対あの会社はどうかしてるよな。はっきり言って「<<<放送禁止>>>」と言ってしまって構わないと思う。
こんなページをその出版社の人が見ているとは思えないが、今から説教してやるから「メンタマかっぽじって」よく読め!!

まず常識のなさ。

あのねえ、皇太子は芸能人じゃないの。
そもそも「芸能人の下半身」ばっかし追っかけてる「似非・ジャーナリスト」が扱うような問題じゃないの!!
日本でもし同じ事が起こった場合、こうなるんだぞ!!

「日本時間6月1日、皇居の鳳凰の間で行われていた宮廷晩餐会の席で突然皇太子が銃を乱射。少なくとも天皇陛下、ミチコ皇后様、その他皇室関係者8名が死傷した模様。
宮内庁は緊急記者会見を行い、次のように述べた。
『晩餐会の席上、SPの拳銃が暴発し、混乱のために死傷者が出た。』
しかし消息筋からは『皇太子様がいきなり軍服姿で晩餐会に乱入し、天皇陛下と結婚について口論の後、小銃を乱射。自分も持っていた小銃で頭を撃ちぬいた。』との情報もあり、宮内庁長官は『その件についてはまったく聞いていない。詳しいことはわかっておらず、公式なコメントはできない。』と語っている。
尚、皇室典範により皇位継承者である皇太子殿下は現在順天堂大学病院の集中治療室で治療中だが、病院側のコメントは『依然予断の許されない状態』との事だ。」

だぞ!!

当のネパールでは「第3王位継承者のおじの犯行説」とか「陰謀説」とか飛び交って国内が内乱になるかもしれない一大事なのによくもそんな呑気な記事が書けるよな。
王制の国で国王が死ぬって事は日本でいえば国会の開催中に国会議事堂が爆破されたようなもんだぞ!!笑い事じゃないんだぞ!!
ジャーナリストを語るんだったら事態の重さを考えろ!!

また、人間味の欠如について。

死んじゃった人の恋人の記事を興味半分で書くとは何事だ?!
お前等人間としての罪の意識はないのか?

国王だろうが皇太子だろうが、元首である前に人間なんだよ。
誰だって恋人が不幸な死に方をしたら悲しいだろ?そんな不幸のどん底にいる人間を面白半分に全然関係ない彼方の国で晒し者にして楽しいのか?
じゃあ、同じように「地下鉄サリン」で死んだ人間の恋人とかを「この人にこんな美人の恋人がいました」って晒し者にするか??できないだろ?
「他の国の人だから」とか「王室の人間だから」と言ってそれができてしまうのはおかしくなってるとか、人間味が腐ってるとか言われて返す言葉があるのか?
まあ、普段から人間味のかけらもない、事実すらもあるのかどうかわからないチンケな記事書いて、「偽正義」を振りかざしているバカモンにそんなことを求めるのは酷かもしれないが。

さらに、国際感覚の欠如について。

ブランド知ってるとか名物料理知ってるとか、そういうチャラチャラしている知識があるだけが「国際人」じゃない!!
お前等は「ネパールの王制」というものを理解した上で言ってるのか?
私はネパールの王制は知らないが、少なくともこう言える筈だ。
「ロイヤルファミリーと平民が恋に落ちてやり遂げようとする気合は生半可なものじゃない!」

だってさ、国王に睨まれたら国外追放にされたり死刑になっちゃう国なんてゴロゴロあるんだぜ。
つい60年前の日本だって皇室の人間に横恋慕したりしてその事実が発覚したら間違いなく死刑だぜ。「不敬罪」で。
その命の危険や身分の違いを乗り越えて愛し合うって事の大変さをわかってないのか?
どこの世界も「援助交際」や「スキャンダル」ばっかりやってるような腑抜けた国とは違うんだぜ。
前近代的と言われようがなんだろうが、その国ではそれが常識で、その決まりによって国が治まってるんだから「身分制度なんてかわいそうだよ」とか「あほらしいよ」とか言うもんじゃないの。

その恋人だってきっとものすごい状態の中に今いるはずだぜ。
ネパールの国内からだって「国王を殺させた女」とか言われちゃってきっと非難轟々だと思うよ。
なんせ「民主化」を進めていた慕われていた国王様だったらしいから。
それに頭の古い人たちからは「庶民のくせに国王一家と付き合おうなんて不届き者だ」と突き上げられているだろうし。身分制度っていうのは小さい頃から刷り込まれちゃってるからそこの国の人間にとってみれば絶対のものなんだよ。それを乗り越えて愛し合うなんて「凄い」以外の何者でもないんじゃないのか?
よく覚えていないが、その女性を「この女が皇太子をたらしこんだ」みたいな書き方してあったような気がするが、バカも休み休み言えって!!

そんなわけで、その中刷りの見出しを読んだだけで日本のマスコミのアホさ加減に落胆してしまった今日でした。

しっかりしてくれよ、マスコミ。
「出版界」といえば六大学出とかのエリートチャキチャキがあこがれる職場じゃないのか?
その「芸能界ボケ」した脳みそなんとかして、「常識人」のメンタルを取り戻してくれ。
たのむぜ。

最終更新日時:最終更新時間:2005年08月02日 12時43分04秒
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